TOZ 君がくれた名

□第4話 迫る災厄
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コンコン


扉のノック音が聞こえて、アリーシャはルードから慌てて離れる。


「アリーシャ様。お客様が参られました」


声の主はメイドであった。


「わ、分かった。入ってくれ」


ガチャ


「おじゃましま〜す」


部屋に3人の女性が入ってきた。


「ロゼ!?ライラ様にエドナ様も!?」


「お久しぶりですアリーシャさん」


「久しぶりねアリーシャ」


ロゼがルードを見て


「あれ?あんたは?」


「彼はルードだ。私の命の恩人だ」


アリーシャがルードを紹介する。
すると、ライラが


「じゃあ、彼が災魔を倒した……」


『災魔?なんだそれは?』


「「「「えっ!?」」」」


ルード以外の4人が驚いた。その様子を見てルードは


『ど、どうしたんだ?俺なんか言ったか?』


「ルード。君はライラ様の声が聞こえるのか?」


アリーシャが問う。


『この人のことか?』


ルードはライラの方を見る。


「どうやら姿も見えてるみたいね……」


エドナが言う。


『よく状況が分からないんだが……』


混乱しているルードにロゼが


「この2人は天族って言う種族で、普通の人間には見えないし、声も聞こえないのよ」


「ルードって言ったわね。あんた一体何者?」


エドナが聞いてくるがルードは


『俺は記憶喪失でな……自分が何者か分からないんだ』


「そうだったの……ごめんなさい」


『いや、気にしないでくれ』


「ルードさん。ひとつだけ分かることがあります」


ライラが突然口を開いた。


『なんなんだ?』


「あなたは人間ではない。しかし、天族でもない存在ということです」


『そうなのか……俺はいったい……』


考え込むルードにアリーシャが


「ルードはルードだ。私を助けてくれたことには変わりはない」


『アリーシャ……ありがとう』


「ところで、ライラ様がおっしゃっていた災魔というのは一体?」


「そうですね……今日ここに来たのはその事についてなのです。
災魔……それは憑魔とは比べものにならない程強力な邪悪な存在。太古の時代に滅んだとされていました。しかし、ここ最近災魔の気配はしていました。でも出現はしなかった。そして、今日この街に現れると確信したのです」


ライラの説明のあとロゼが


「そこで、あたしとエドナとライラで災魔を倒しにここに来たわけ。でも一足先に災魔の出現が早かった。でも、ルードが倒してくれたみたいね」


『じゃあ、もうその災魔はもう現れないのか?』


ルードがライラに問う。


「いえ……残念ながら災魔の根源を絶たないかぎりは……またどこかで災魔は生まれるでしょう」


『根源?』


「災魔の根源……それは……」

 
                     究極神ツォルガルデ


To be continued
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