TOZ 君がくれた名

□第2話 数日後
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しばらく歩いていると、ルードが


『さっきから上機嫌だなアリーシャ?』


「そ、そうか?別にいつも通りなんだが/////」


『ふ〜ん……まあいいか』


(ルードと旅ができると思うとなんだかうれしくて……だなんて恥ずかしくて言えない/////)


そう思っているアリーシャを横にルードが何かを見つけ止まる。


「どうしたルード?」


『あそこに誰かいる。アリーシャの仲間か?』


ルードが指をさした先には、黒いフードつきのコートをまとった人の後ろ姿があった。


「いや。私の仲間にあのような格好をした者はいない」


『そうか……』


コートをまとった人物がこちらに気づいたのか、振り向き近づいてきて


「見つけた……見つけたぞ!」


低い声からしてコートをまとった人物は男であることが分かった。


『なんだおまえは?』


「なにを見つけたというんだ?」


「貴様の隣にいる男だ!」


男はそう言うと突然、剣を構える。


『「!?」』


突然のことで驚いたが、アリーシャは槍をルードは大剣を構える。
そして、男はルードに斬りかかってきた。ルードはそれをかわした。


「ルードに何をする!?」


「ルード?」


『俺の名前だ』


「貴様に名前だと……ハハッこれは傑作だな!」


『なにがおかしい!』


男が笑ったことに怒りをあらわにするルード


「おまえはルードを知っているのか?」


アリーシャが男に問うが


「小娘、貴様には関係のないことだ。ルードだったか?貴様はここで消えてもらう!」


『おまえは何者だ?なぜ俺を狙う?』


「我が名はツォールそれだけは教えてやる」


ツォールと名乗った男は再びルードに斬りかかる。
ルードは大剣で防ぐが次第にツォールの力に押し負けていく


『くっなんて力だ……』


すると、アリーシャがツォールの背後に近づき


「はあっ!」


槍でツォールを突こうとしたが、ツォールの姿はなかった。


「消え……「邪魔をするなぁ!小娘!」


ツォールはアリーシャの背後に現れ、回し蹴りをくらわす。


「ぐあっ!」


アリーシャは吹き飛んだ。


『アリーシャ!!』


ツォールは瞬時に倒れているアリーシャの近くに行き


「殺しておくか……」


ツォールはアリーシャに剣を振り下ろそうとする。


『やめろぉぉぉぉぉ!!』


ルードはアリーシャのところへ走る。
そして、ツォールの背後まで近づいた瞬間、ツォールは振り向き


「来ると思ったぞ……」


ドスッ


ツォールの剣がルードの腹部を貫いた。


『かはっ……』


「この小娘を殺そうとすれば、貴様は無我夢中で向かって来るだろうと思ったぞ。これで……これで……我は……ハハハハッ」


ツォールとルードの身体が光り始めた。


「これで……ん?なぜだ……なぜ我の身体も消えていく!?」


ツォールとルードが徐々に消えていく


『俺はルード……アリーシャがくれた名前……ルード……』


「ま、まさか!こんなことがぁぁぁぁぁ!!」


ツォールとルードは完全に消えて無くなった。


「う……私は……ルード!」


アリーシャは目を覚ましたが、周りには誰一人いなかった。


「ルード?ルード――――――!!!」


別れ、それはあまりにも突然だった。


To be continued
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