TOV 天を照らす銀河 第3章
□第52話 悲痛な叫び
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カプワ・ノール
リョウたちがカプワ・ノールに着くと、住人たちが帝都の方の空を見てパニックに陥っていた。
「一体何がどうなったんだ」
「なにか天変地異の前触れじゃないのかね」
リョウ『大騒ぎだな、まああんな空を見たら無理もないか』
ユーリ「帝都の方も大騒ぎだろうな」
リョウ『とりあえずみんなは宿屋へ行っててくれ。俺は医者を呼んでくるから』
レイヴン「できるだけ早くお願いねリョウ君」
宿屋
医者に診てもらい少し休憩しているリョウたち
ユーリ「オレとジュディとおっさんで情報収集してくる」
リョウはベッドで寝ているリタを見て
リョウ『分かった。俺はリタの傍にいる』
しばらくしてユーリたちが宿屋へ戻ってきた。
リョウ『なんか情報は掴めたか?』
ユーリ「一応な。でも悪い情報だ」
リョウ『なんだ?』
ジュディス「黒髪で目つきの悪い男が親衛隊を引き連れてエフミドの丘を封鎖しているの」
リョウ『ダフィエルか……』
レイヴン「そうだろうね。だから今ノール港は孤立してるわけ」
リョウ『ダフィエルはひとりならまだしも、親衛隊までいるとなると強行突破は危険すぎる』
リョウたちが話していると、ベッドに寝ていたカロルとリタが起き上がる。
ユーリ「もういいのか、ふたりとも」
カロル「まだあちこち痛いけど。エステルが危ないんだ。のんびり寝てられないよ」
リタ「そゆこと」
レイヴン「しかしどうするよ、実際」
リョウ『エフミドの丘は封鎖、フィエルティア号はボロボロだから今は使えない。くそっ一体どうすればいいんだ!』
パティ「そうじゃ!あそこを通れば!」
ユーリ「なんか抜け道でもあるのか?」
パティ「遠回りじゃが、ゾフェル氷刃海という海岸があるのじゃ。あそこは流氷が今の季節たくさん流れ着くのじゃ。運が良ければつらなって道ができるかもなのじゃ」
カロル「ゾフェル氷刃海か……あのあたりは気味悪い噂が色々あって、漁師も近づかないって話だよ」
リョウ『でもそれしか方法がないな』
ユーリ「よし行こう。今は一刻を争うからな」
リョウたちはゾフェル氷刃海を目指すことになった。
To be continued