TOGf 守護の双刃
□第1話 悲劇の始まり
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自分の家がある場所へ着いたファクトは信じられない光景を目にした。真っ赤に炎上している自分の家。そして、ある人物が見当たらないことに気がつく
『親父は……親父がいない!』
まさかまだ家の中に、そう思ったファクトは炎上している家の中へ行こうとするが
「ダメ!ファクト!死んじゃうよ!」
パスカルに腕を掴まれ進むことができない
『離せ!パスカル!親父が……親父が!』
炎上する家の入口からある人物が出てきた。その人物はファクトの父親だった。身体中に火傷を負い、剣のような物で斬られた傷もあり、ふらつきながらもファクトのもとへ近づこうとするが、途中で倒れてしまう。ファクトとパスカルはすぐに駆け寄る。
『しっかりしろ!親父!なにがあった!』
「ファクトか……盗賊だ……盗賊のミドラーシュだ……」
今にも消えそうな声でファクトの父親は答える。
「ミ、ミドラーシュってあの指名手配されている盗賊……」
パスカルの声は震えていた。
「すまない…ファクト…白夜が…奪われた…おまえにいつかは渡そうと思っていた…の……に」
ファクトの父親の声は次第に小さくなっていく
『親父もういい!もう喋るな!』
ファクトの父親はもう動かなくなった。
「ウソ…ウソでしょ」
『親父……うわぁぁぁぁぁぁぁぁ』
その後、鎮火したが、ファクトの父親は帰らぬ人となった。