SAO オレとボクの道
□第9話 告白
1ページ/2ページ
「ボクね興治といっぱい話したいことや聞きたいことがあるんだ」
『何でも聞いてくれオレも木綿季と話したい』
木綿季は車椅子からベッドに移り、興治は椅子を出し木綿季の傍に座る。
倉橋は席を外した。おそらく二人きりのほうが話しやすいと思ったからであろう。
「しつも〜んその一、普段は何をしているの?」
早速、木綿季は興治に質問をしてきた。
『普通の会社員。まだ入社して一年目だ』
「なるほどなるほど。じゃあ、その二、年齢は?」
『えっと……「待って!ボク、当ててみるから」
〖自分で聞いておきながら……〗
『じゃあ、当ててみてくれ。木綿季から見てオレは何歳に見える?』
「えっと……大学を卒業してるとして……そのあと就職して……23歳!!」
『残念、不正解だ。そんなに老けて見えるか?』
少しショックを受ける興治。
「じゃあ、正解は?」
『19だ』
「ええ〜!?」
『そんなに驚かなくてもいいだろ……』
さらにショックを受ける興治。
「大学には行ってたと思ったから……」
『大学は進学しようと思えばできたんだが、すぐに働きたかったからな……それに』
「それに?」
『両親はオレが小さい頃に事故で亡くなってな。それ以来は施設で育ったんだ。
でも、その施設は高校までしかいられなかったのも理由かな』
「そうだったんだ……ボクもパパとママと姉ちゃんがいたけど、みんなボクと同じ病気で亡くなったんだ」
『そのことは倉橋先生から聞いた。辛かったな……』
興治は木綿季の頭を優しく撫でる。
「うん……でも、興治のおかけでもう大丈夫!!
あとはリハビリとかあるから、退院はまだ先だけど、スリーピング・ナイツのメンバーや興治と生きられることがとても嬉しい」
『両親や姉の分まで生きないとな』
「うん!!それとまだ興治に聞きたいことが……」
グー
突然、木綿季の腹の虫が鳴った。
『ははは』
「も〜笑わないでよ/////」
『すまない。腹が減ったならなにか売店で買ってこようか?』
「ならボクも行く。続きは屋上で話そ?」
『じゃあ、一緒に行くか』
木綿季は車椅子に移り、興治はそれを押して売店へ向かい、そのまま屋上へ行った。