TOV 天を照らす銀河 第1章
□第7話 襲撃
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エフミドの丘を越え、ノール港へ続く道へ出たリョウ達。日も傾きはじめたので、キャンプを張り、泊まることになった。
夜になり、リョウはテントの外で考え事をしていた。すると、テントからユーリが出てきて
「リョウ、まだ寝ないのか?」
『ん?ああ、ユーリか…ちょっと考え事してた。』
「自分のことか?」
『まあ、そんなところかな。自分は何者なのか?親はいるのだろうか?…言い出すときりがない』
「そうか…」
『でも、結局は、その内思い出すだろ、で終わっちゃうんだけど』
リョウは少し笑いながら言う。
「まあ、ほどほどにしとけよ。俺はもう寝るわ。おやすみ」
『おやすみ。俺も寝ようかな…』
ガサガサ
『ん?』
突然、近くの草むらから音が聞こえた。
〖おかしいな…カロルはテントに塗られた魔物が嫌う匂いを出す薬品があるって聞いたんだけど…〗
不審に思いながらも念のため確認しに行くリョウ。音がした草むらを通って行くと、小さな森へ繋がっていた。しばらく歩いていると、少し開けた場所に着いたが、なにもなかった。