TOV 天を照らす銀河 最終章

□第79話 最終決戦
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キンッガキィン

刃の交わる金属音が広間に響く。お互いダメージを与えることなく時間だけが過ぎる。

リョウ〖魔王と言われるだけあって一筋縄ではいかないか……〗

リョウは一旦ディエドから距離をとる。
リョウは息切れをしているがディエドは顔色ひとつ変えていない。

ディエド「どうした?皇よ、この程度か?」

リョウ『まだだ!鬼炎斬!』

炎をまとった刃で斬りかかるが

ディエド「ぬるいわ!」

バキィィ

リョウ『ぐっ』

簡単に弾き返される。
ディエドはその隙を使い詠唱を始める。

リョウ〖何かくる!〗

ディエド「デモンズランス!」

闇の槍がリョウに襲い掛かる。リョウは避けきれず右脇腹辺りを深くえぐられた。

リョウ『ぐぁぁぁぁ!?』

あまりの激痛に倒れたまま起き上がれないリョウ。

リョウ〖光子化して傷を塞がねえと……〗

すぐさま光子化して傷を癒そうとしたが、光を吸収できなかった。

リョウ『光子化ができない!?』

ディエド「残念だったな。我の前では銀河の皇の力は使えない。光を吸収などできぬ。あるのは闇だけだ……」

リョウ『くそ……どうすれば……』

ディエド「貴様はただ自分の無力さを感じながら死んでいくのだ」

ディエドが大剣を地面に突き刺すとリョウの周りが黒く染まり、身体が少しずつ沈んでいく。

ディエド「冥界奈落……貴様が今から行く空間は、少しずつ闇が身体を蝕み、そして最後は闇と同化する。痛みはない。せめてもの情けだ」

リョウ〖わりぃ……。みんな……リタ……約束守れそうにない……〗

リョウの身体は完全に沈んだ。

ディエド「さらばだ……銀河の皇よ……」

To be continued
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