TOV 天を照らす銀河 最終章

□第73話 団結する心
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魔物たちが消え、夜が明けた。

ユーリ「明星壱号、壊れちまったか。悪いことしたな」

リョウ『筐体に使ってた素材が脆すぎたみたいだな』

フレン「すまない、僕らのために」

リタ「大丈夫、魔核も無事だし、修理はできるわ。ただ……」

ジュディスとパティがやってきて

パティ「思った以上にけが人が多いのじゃ」

ジュディス「エステルのおかげで、みんな命は取り留めたけど、すぐには動かさない方がいいわね」

フレン「しばらくここで守り抜くしかないか」

「それならここを砦にしてしまえばいいんじゃない?」

カロル、レイヴンと一緒にカウフマンが現れた。

カウフマン「お久しぶりねユーリ君。凛々の明星の噂、聞いているわよ。手配してた傭兵では十分じゃなかったようね。こちらの不手際で迷惑かけたわ」

フレン「いえ、ギルドも今混乱しているでしょう。ご助力感謝します」

カウフマン「お詫びと言ってはなんだけど、ここの防衛に協力するわ」

リョウ『あんたが戦うのか?』

カウフマン「まさか。私は商人よ。まあ見てらっしゃいな」

カウフマンは去って行き。入れ替わるように、ウィチルとソディアがやってきた。

ウィチル「フレン隊長、無事でよかった!」

フレン「ウィチル!……なにかあったのか」

ウィチル「はい、例のアスピオの側に出現した塔ですが、妙な術式を周囲に展開し始めました。紋章から推測するに、何か力を吸収しているようです。それにあわせてイリキア全土で住民が体調に異変を感じています」

リタ「吸引……体調……それって人間の生命力を吸収してるってことじゃあ……」

リョウ『……デューク』

リタ「生命は純度の高いマナ。……それを攻撃に使うつもり?」

レイヴン「人間すべての命と引き換えに星喰みを倒すってのはこういうことだったのね」

ウィチル「術式は段階的に拡大しています。このままいくといずれ全世界に効力が及ぶ可能性が……」

エステル「そんな……!」

リョウ『もう時間がないってことか』

リタ「でも、思った通りこのままだと精霊の力が足りないわ。明星壱号を修理してもそれだけじゃ駄目ね」

カロル「ええ?あんなすごい威力なのに!?」

リョウ『あれの何百倍もの力が必要だな』

ユーリ「……やっぱ魔核を精霊に変えるしかないか」

フレン「待ってくれ、僕らにも分かるように説明してくれないか」

ユーリ「そうだな。フレン、ヨーデル殿下やギルドの人間にも聞いてもらいたいんだ。ここに呼べねぇか?」

フレン「フフ、ハハハハ」

カロル「も〜、ユーリ。皇帝をこんなところに呼びつけようって言うの?」

リョウ『ユーリらしいな』

フレン「フフ。わかった。なんとかしてみるよ。その代わり、ユニオンや戦士の殿堂の人たちには君が話をつけてくれ」

ユーリ「わかった」

リョウ『じゃあ、ダングレストとノードポリカへ急ごうぜ』

To be continued
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