TOV 天を照らす銀河 最終章

□第72話 残された時間
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宿屋に戻ったリョウたち。ほどなくして、眠っていたパティが目を覚ました。

リョウ『起きたかパティ』

ユーリ「どうだ。ひとしきり泣いたら楽になったか」

パティ「……。全然、大丈夫なのじゃ」

ユーリ「これからパティはどうするんだ」

レイヴン「そうね、記憶も戻ったようだし会いたい相手にも会えたわけだしね」

パティ「もちろん、ユーリたちと一緒に行くのじゃ」

エステル「いいんです、それで?」

パティ「ここまできたのじゃ。最後まで付いていかせろ」

リョウ『それじゃ、改めてよろしくな、パティ』

パティ「うむ。よろしくするのじゃ」

ゴゴゴゴゴゴゴッ

カロル「な、なに!?」

突然、地鳴りが聞こえてきた。

リョウたちは外に向かった。

リョウ『なんだいったい!?』

リタ「ちょっと!あっちってアスピオの方じゃない!」

カロル「な、なにが始まるの!?」

アスピオの地下から、巨大な塔が現れ、そのまま宙へと浮かび上がった。

リタ「あれじゃ、アスピオは……」

レイヴン「あの馬鹿でかいのはなによ!?」

エステル「タル……カロン……」

カロル「え?」

エステル「あれはタルカロンの塔、精霊たちがそう言うんです」

リョウ『デュークだな……それしか考えられない。あれで星喰みを……』

タルカロンの塔を見つけるリョウたちのもとに、役人がやって来た。

役人「黒くて長い髪のあんた、ちょっといいか!?」

ユーリ「なんだよ」

役人「あんたみたいな風貌の人を見かけたら教えて欲しいって騎士団の人に言われててな。なんでも新しい騎士団長のフレン殿について話したいことがあるとか」

ユーリ「なんだと?」

役人「人違いじゃなさそうか?」

ユーリ「ああ。宿屋で待ってりゃいいか?」

役人「それでいい。呼んでくる」
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