TOV 天を照らす銀河 最終章
□第71話 少女の正体
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リョウ『ついに四属性の精霊がそろったな』
ユーリ「ああ。あとは……」
エステル「世界中の魔導器の魔核を精霊に転生させる、ですね」
ジュディス「精霊を生み出すというだけでもテルカ・リュミレースのあり方を変えてしまっている。世界のためとはいえ、ね」
エステル「確かにわたしたちの判断だけで、世界の人々の生活すら変えてしまうのは問題だと思います」
カロル「そうかもだね……」
ユーリ「オレたちがやろうとしていることを理解してもらわなきゃ、やってることはアレクセイと変わらないのかもしれねぇ。けど、理解を求めてる時間もねぇ」
カロル「でも帝国騎士団やギルドのみんなにちゃんと話しておくことはできるんじゃないかな」
ジュディス「それで私たちのやり方を否定されてしまったら、私たちはホントに人々に仇なす大悪党よ?」
ユーリ「オレはこのまま世界が破滅しちまうのは我慢できねぇ。デュークがやろうとしていることで世界が救われても、普通に暮らしてる奴らが消えちまっちゃいみがねぇ。
だからオレは大悪党と言われても魔導器を捨てて星喰みを倒したい。みんな、どうする?降りるなら今だぜ」
レイヴン「俺様はついてくぜ。なんせ、俺の命は凛々の明星のもんだしな」
リョウ『俺も最後まで付き合うぜ。星喰みを倒してもディエドを倒せるのは俺だけだからな』
ジュディス「私も。フェローやベリウスが託してくれた気持ちがあるもの。それに……中途半端は好きじゃないわ」
リタ「やらないと後悔するってのを知っちゃったし。ここでやめても後悔するし」
カロル「うん。ボクも後悔したくない」
エステル「はい。自分で選択したことならどんな結果にもなっても受け入れられる……この旅で学んだことです」
カロル「それに……世界のみんなもわかってくれる。変わっていく世界を受け入れられないほど弱くないよ!」
ユーリ「そうだな。明日笑って暮らすためのことだ。そう信じたい」
ラピード「ワンワン!ワォン!」
パティ「……」
リョウ『パティ、どうした?ボーっとして』
パティ「も、もちろんついていくのじゃ!」
ユーリ「わかった。みんな、最後まで一緒に行こう」
カロル「じゃあ準備が全部できたら、ヨーデル殿下やユニオンの人たちに話をしに行こう」
レイヴン「んで、あと準備しなきゃいけないものってなんなのよ?」
リタ「あたしとリョウに任せて。ちょっと色々要るからどっか適当な街に寄りたいだけど」
カロル「じゃ、ノール港はどう?」
ユーリ「そうしよう」
パティ「……」
リョウ『……パティ?』