TOV 天を照らす銀河 最終章

□第69話 救うべき魂
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リョウたちはグシオスを倒し、グシオスは聖核になった。

ジュディス「グシオス……ごめんなさい……」

クリントは憎しみを込めた目で聖核を見つめている。

リョウ『よくまだそんな目ができるな』

クリント「……そいつはあの化け物の魂だ。砕かずにはすまさん」

エステル「化け物じゃないです!彼らは世界を守ってくれたんですよ?」

クリント「始祖の隷長の役目など知ったことではない!!」

ユーリ「……てめえ知ってるな?始祖の隷長がどんな存在か」

カロル「知っててまだ狙ってたの?世界がこんなになっているのに!」

クリント「俺の家族は十年前に始祖の隷長どもに殺された。奴らを憎む気持ちは世界がどうなろうと変わるものではない!」

カロル「……それでも間違っているよ」

クリント「なに?」

カロル「そんなこと続けたって、なにも帰ってこないのに」

レイヴン「あの戦争で身内失ったのは、あんたらだけじゃないでしょ」

リョウ『それでも前を向いて一生懸命生きようとする人もいるんだ』

ユーリ「世界がどうにかなりそうなって時だ。意地になってんじゃねえよ」

クリント「今更……生き方を変えられん」

リョウ『生き方を変えろとまでは言わねえよ。ただ、俺たちの邪魔だけはしないでくれ』

ナン「首領……」

クリント「……撤収するぞ」

クリントとティソンは森を去っていった。

ナン「……ありがとう」

カロルに礼を言うとナンも去った。

ジュディス「精霊化を済ませましょ」

聖核から新たな精霊が誕生した。だが、瞳は閉じられており、動く気配がない。

リタ「成功……?」

パティ「ピクリとも動かんのじゃ」

イフリート「意識すら飲まれかけていたのだ。しばらくは目覚めまい。さあ、名付けてやるがよい」

エステル「属性はなんです?」

ウンディーネ「大地深く根ざした力……すなわち地」

エステル「……大地なら……根を張る者ノーム」

カロル「地の精霊ノーム……」

ウンディーネ「目覚めたら、伝えておこう」

精霊たちは姿を消した。

リタ「……星喰みがエアルを調整しようとした始祖の隷長の成れの果てなんて」

ユーリ「まったく人間ってやつは本当に自分の目で見えることしか分からないもんだな」

リョウ『結局一番悪いのは人間か……なおさら頑張らないとな』

To be continued
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