TOZ 君がくれた名

□第3話 再会
1ページ/1ページ

ルードがアリーシャの前から消えた後、アリーシャは仲間と再会し旅を続けた。
しかし、旅の途中でルードと再会することはなかった。
旅が終わり。仲間達とも別れたある日のこと


※ここからの時間軸はアフターストーリー後です。


アリーシャ邸


「……」


アリーシャは山積みになっている書類の一部に目を通していた。


「ふう……まだあるのか……少し外の空気を吸おう」


アリーシャは休憩がてら街に出た。すると


(向こうが騒がしいな行ってみよう)


アリーシャは騒ぎのする方へ行く。
そこには黒い人の形をしたなにかが暴れている光景があった。
何人かの騎士が戦っているが、黒いなにかには全く効いていない。
アリーシャはすぐそこにいた騎士のひとりに


「いったいなにがあった?」


「アリーシャ様!急にこの黒い化け物が現れて暴れ出したんです!こちらの攻撃は一向に効きません!」


「(もしかして憑魔なのか?なら……)私が行く!」


「アリーシャ様!」


アリーシャは黒い化け物に向かって走り


「はあっ!!」


長槍をなぎ払い黒い化け物を切り裂いた……はずだった。


「浄化できない!?」


黒い化け物に変化はなく、アリーシャに拳をくらわせた。


「がはっ!?」


「アリーシャ様!」


アリーシャは吹き飛ばされ、動けなくなった。


(なんて力だ……)


黒い化け物はアリーシャに近づいてくる。


(私はここで死ぬのか……助けて……ルード!!)


黒い化け物がアリーシャに拳を振り上げたその時。
アリーシャの目の前の場所が光り始めた。


(なんだ……?)


光がなくなると、その場所にはひとりの少年が立っていた。
アリーシャはその少年に見覚えがあった。


「ルード……?」


その少年はルードだった。


『てめえ……アリーシャに手ぇ出すんじゃねえ!!』


ルードは大剣で黒い化け物を切り裂いた。


「グオオオオオオ」


黒い化け物は断末魔をあげながら消えていった。


「倒した……のか?」


ルードはすぐにアリーシャに近づき


『アリーシャ大丈夫か!?』


「ルード……ルードなのか?」


『ああ。そうだ。久しぶりだな』


アリーシャとルードが再会したのもつかの間


「アリーシャ様をお運びしろ!」


騎士の何人かがアリーシャを運んで行った。


「ご協力感謝する。君も一緒に来てもらいたい」


『分かった』


ルードは騎士についていく。


再会、それもまた突然だった。


To be continued

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ