TOZ 君がくれた名
□第2話 数日後
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ルードがアリーシャのケガを手当してから数日が経った。
アリーシャのケガはほとんど治っていた。
『もう動いても大丈夫だろう』
「ありがとう。すっかり良くなった」
アリーシャが背伸びをしながら言う。
「そろそろ私は行かなくてはならない。仲間が捜しているかもしれないからな」
『そうか……ありがとう。初めて人と話して楽しかった』
「礼を言うのは私だ。君が助けてくれたおかげで、私は今ここにいるのだから。あ、あと私も楽しかった//////」
ふたりは小屋の外へ出る。
『じゃあ、元気でな』
「……ルードはこれからどうするんだ?」
『何も考えていない……』
「じゃあ、私と一緒に行かないか?」
『え?』
「私はマーリンドへ向かう途中だったんだ。も、もし君がいてくれたなら心強いのだが……」
『分かった』
「いいのか!?」
『ああ。いつまでもここにいたんじゃ何も始まらないし、それに記憶の手がかりがどこかにあるかもしれないからな』
「よし!早速行こう!」
『そうだな。よろしくアリーシャ』
「よろしくルード」
ふたりはアリーシャの仲間を捜しに歩き出した。しかし、別れの時が近づいていることを知る由もなかった。