TOV 天を照らす銀河 第3章
□第58話 ひとり想う
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ザーフィアス城ホール
リョウ『……』
リョウはひとりホールの天井を見ている。
ユーリ「なにしてんだ?」
リョウ『ん?ユーリか』
ユーリ「エステルのことでリタを手伝わなくていいのか?」
リョウ『ああ。俺には難しいことでね。リタに任せる。それに、久しぶりにエステルに会って話したいこともあるだろうし』
ユーリ「それが本音か?」
リョウ『……正直言うと、ひとりで考え事をしたいからだ』
ユーリ「なんかあったのか?」
リョウ『アレクセイの野郎が言ってたことがどうも引っかかるんだ』
ユーリ「どのことだ?」
リョウ『10年前に俺がアレクセイの計画を知って阻止しようとしたことについてだ。でも何の計画だったのか思い出せないんだ』
ユーリ「エステルを使ってザウデを復活させることじゃねえのか?」
リョウ『いや、それとはまた違う……なにかもっと大切なことのような……』
ユーリ「記憶は戻ってきてるんだろ?」
リョウ『ああ。少しずつだけどな』
ユーリ「ならそのうち思い出すさ。今日はもう休みな」
リョウ『そうするか』