TOV 天を照らす銀河 第2章

□第29話 幽霊船
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魚人を倒し、船旅を続けているリョウ達だったが、突如、あたりに濃い霧が立ちこめる。ジュディスが


「霧が深くなってきたわよ」


『そうだな。気をつけて進まないと』


「なにかよくないことの前触れだったりして」


『そうかもな……ってなんか楽しそうだなジュディス』


「そうかしら?……あら」


『どうした?』


ドォォォォン


『な、なんだ?』


フィエルティア号が巨大な船と衝突した。
ぶつかった船はボロボロで、人気がない。
船室から出てきたカウフマンが船を見て


「古い船ね。見たことない型だわ」


ジュディスも船を見て


「アーセルム号って読むのかしら」


ドンッ


「ひゃっ!」


「人影は見当たらないのに」


突然、アーセルム号からフィエルティア号へタラップが落とされ、その音に驚くリタとカロル


「は、早くフィエルティア号出して」


リタがパティにそう言うが


「むーダメじゃの。なぜか駆動魔導器(セロスブラスティア)が動かないのじゃ」


「うそでしょ!ちょっと調べるわよリョウ!」


『分かった』


リタとリョウは駆動魔導器を調べるがまったく動く気配がない


「いったいどうなってるのよ」


『原因がまったくわからねえな……』


ユーリがアーセルム号を見ながら


「こいつかもな……」


『乗り込むか?』


「そうだな。行くしかないだろ」


ユーリは乗り込むことを決めるが、カウフマンが


「ちょっと、フィエルティア号をほっていくつもり!?」


「んじゃ、4人が探索に出て残りは見張りでどうだ?」


『それなら、大丈夫だろ』


「オレとラピードと後は……」


『俺とリタが行こう』


「ちょ、ちょっと!?なに勝手に決めてんのよ!?」


リョウの発言に怒るリタ


『俺がいても不安か?』


「不安とかっていう問題じゃなくて……だから……その」


リョウはリタに近づき耳元でこうささやいた


『大丈夫だ。なにがあってもリタは俺が守るから。だから行こうぜ』


「……わ、分かったわよ//////」


渋々ながらリタも行くことになった。


(あいつ、リタに何言ったんだ?)


そう思うユーリであった。
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