進撃の世界(長編)
□第1話
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いくら削いでもキリがねぇ…
うあぁぁあぁぁ…と呻きながら寄ってくる巨人。
「チッ…」
面倒くさいと思いながらも、リヴァイは慣れた手つきでうなじを切る。
切られた巨人はシュウゥゥゥ…と音を立てて消えていく。
「今日も巨人がいっぱいだねー!ね!リヴァイ!」
ニコニコしながらハンジは話しかける。
「うるせぇ、黙れクソメガネ」
「ひどいなー」
「ひでぇのはお前の神経だろーが」
そう言って、寄ってくる巨人をまた切りつける。
「さすがだねー!………ん?リヴァイ、あれ…なんだろう?」
「はぁ?あれ?……っ!?」
ハンジが差した方向を見ると、空から何かが降ってきていた。
それもゆっくりと…
「巨人…かな?いや、それにしては小さいし…それに空から来るなんて…ってあれ?リヴァイ?」
彼女が考え事をしている間に、リヴァイは何かが降っている所へ向かっていた。
「………?」
落ちている“それ”に近づいているのだが、何かがおかしい。
「まだ、落ねぇのか」
空高くから落ちているとはいえ、すでに落ちていてもおかしくないはずだ。