*紅鬼蝶

□天然パーマに悪い奴はいない
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「だから バカ
おめっ‥違っ‥

それじゃねーよ!!
そこだよそこ!!」

店長の怒鳴り声が店内に響き渡る



「あぁー。
あの、ムッツリ眼鏡怒られてるよ。
一週間に一度の幸せのひと時なのに、うるせーな」



『兄貴。
あの子どう見てもムッツリじゃないっしょ』




「お前わかってねぇな。
眼鏡かけてる奴は、眼鏡の後ろで何見てんのかわかんねぇぞ」




『そんじゃあ、兄貴のよく頭につけてるゴーグルは違うの?』




「バカッ
眼鏡とゴーグルを一緒にすんな

煌めきさが、ちげぇんだよ」



『目死んでる奴が、よくいうよ』






「ちょっと、美里ちゃんっっっ!

その言葉マジで傷つくからやめて!
俺の心にダイレクトアタックするから!」











すると、







ドガシャーン






さっきのムッツリ眼鏡がこっちにすっ転んで来た







「何やってんだ新八!!

スンマセンお客さん!!

オラッおめーが謝んだよ」


新八という少年の頭を思いっきり掴む











『「おい」』



「?」





兄貴と私は思いっきり店長に向けてグーで殴りかかった







ガシャーン







「なんだァ!?」



「何事だァ!!」



前に座っていた天人らが、
吹っ飛んで来た店長を見て
驚く






「なんだ貴様らァ!」

「廃刀令の御時世に木刀なんぞ
ぶら下げおって!!」






「ギャーギャーギャーギャー

やかましいんだよ
発情期ですか
コノヤロー」



『修学旅行でも、
変な雑誌見て興奮しているアホ餓鬼か?てめーら」




「見てみろ
てめーらが騒ぐもんだから

俺のチョコレートパフェが
お前コレ‥



まるまるこぼれちゃったじゃねーか!!」



天人に向けて木刀を振り下ろす




だが、よけられる



「き、貴様ァ
何をするかァァァァァ!!」


「我々を誰だと思って‥」





『てめーらが、

ムッツリを転ばしたせいで

見てみろ。私が頭から牛乳かぶったんだぞ。



髪は女の命だ。それに







牛乳くせーじゃねぇかぁぁぁ』





天人の顔面めがけて木刀を叩きつける




「俺なんかなァ!!

医者に血糖値高過ぎって言われて



パフェなんて週一でしか食えねーんだぞ!!」








ドサッ







兄貴の一撃で天人は気絶する







「店長に言っとけ
味はよかったぜ」


『まぁ。牛乳も悪くないね』

口の近くにあった牛乳を舌で舐めた



そう言い残し店を後にした
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