*空回りの運命線

□修学旅行は行く前が一番楽しい
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「今から付き合え」


はい?
イマカラツキアエ?
ちょっと何言ってんのかわかんないな


『土方さん こんにちはー
それじゃあ』
ニコリと笑い土方の横をスーッと通り過ぎたが




ドスッ


鈍い音が響いた
まぁ、こんな事うまくいく訳ないとは分かってたけどさ
頭殴る事ないじゃん。
痛いんだよ結構さー。女なんだよこれでもさー。







「ふざけてる場合じゃねぇ。」
あ。マジですか
せっかくの長い休暇だったのに
またそうゆう系のお話ですか
今回も休めそうにないな

心の中でため息をつき、スタスタと歩いて行ってしまう土方の背中を追った



『で、どうしたんですか
まさか江戸で何か起こったとか?』


「当たってる様で当たってねぇ。
まぁ話は、部屋ん中でだ」

土方はピタリと立ち止まった
その真っ正面には、部屋が一つ
確かここは、近藤さんと土方と総悟の部屋。
土方は、スッと襖を開けると中には総悟と近藤さんがいた




「おお。トシ
紅もいるな」
私は襖をゆっくり閉め、土方の横に座った
部屋には重々しい空気がただよう


「で、どうしたんですかい?
急に呼び出して」
総悟が切り出すと、近藤さんは一息おいて口を開いた








「桂一派の様子がおかしいらしい。」




一瞬の沈黙の後、
私はそれを破った

『それってどうゆう』

「いや、おかしいというか少しソワソワしている様なんだ
先ほど見廻り組から連絡があってな。
真選組の旅行の件がでた時から少し落ち着かない様子で、そしてついさっき桂の仲間二人を捕まえたらしいんだが
全くと言っていいほど口をわらないらしいんだ」

私は、ハッと携帯をポケットから取り出すと 佐々木さんと信女からのメールが何通もきていた
最初のメールは、お土産の話なの
だが 後を追うごとに桂の話になっている



「紅 これ」
私の携帯を覗いていた総悟が一通のメールを指さした
それは画像付きのメールで、捕まえたであろう桂の仲間二人が映っている
その二人は少し動揺している様で視線が定まっていない
でも、この写真



「なんか怪しいな」
近藤さんもその画像を見ながら呟いた
そう怪しい。
なんか演技している様な感じ




『近藤さん』

「あぁ。まだよく情報がないから確かとは言えないが あまり気を抜くんじゃないぞ

まぁ。これは推測だ
俺達の思いすぎかもしれない。
あまり敏感になると返って疲れてしまう
まぁ楽しめ」

そう言うと近藤さんは立ち上がった それと同時に私達も立ち上がり、部屋から出て行った

そんな事にならない事を望みながら
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