*空回りの運命線

□綺麗な花火と甘い香り
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『ちょっ、キッツ!!』

そう言いながら、人ごみの中を進む。
ゴミを捨てて、総悟達がいる金魚すくいの屋台に戻りたいのだが この人ごみの中じゃ上手く進む事もできない

しょーがない。人ごみから抜けて総悟に連絡とって何処かで待ち合わせしよう
そう思い混み合ってる人ごみを掻き分けてひと気の少ないとこに行く。
携帯を開き、総悟に電話をかけようとした時…


スッ

携帯が目の前から姿を消す。
なにが起こったのか分からず、横を向くと私の携帯を握った男が走って行く


『おィィィィィ!!
まちやがれ』
大声で叫び男を追う。
男は人混みの中に飛び込んだ
私も男を追って人混みの中に入るが人がたくさんいすぎて前に進めない


『ちょ、まっ待て!
私の携帯かえ…』

そう言おうとした時、誰かが私の手を掴み引っ張る。
グイグイと引っ張って私を人混みから出させ、手を離す



『ちょっと!
私、いま携帯とられて追わな「携帯ってこれの事?」
そう言って、手のひらの物を見せる。そこには私の水色の携帯があった。
間違いない。ウサギのストラップも付いてるし‥これは私のだ



『な、なんでアンタが‥』

「なんでって、取り返してあげたんだよ。
君、人混みで前に進めなそうだったから」
そう言ってニコリと笑う。
まぁ、携帯戻ってよかった‥と思い携帯を鞄の中にしまう


『えっと‥ありがとね』
そう言って立ち去ろうとした時、また手を掴まれた


「ちょっと待ってよ。
俺今迷子なんだよね」

『だから?』

「一緒に探してくんない?」
ニコニコしながら、コチラを見る
なんなんだコイツ。
携帯取り返してくれた事は感謝してるけど、この年で迷子…


『まぁ…いいよ。
携帯の恩もあるし、私これでも警察だしね

それで、君の名前は?』


「俺?

俺は神威
よろしくねお巡りさん」

そう言って、ニコリと微笑んだ
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