*空回りの運命線

□かっさらいましょーか!
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「あの。いいんですか?」



『ん?何が』

江戸の町を歩きながら、団子を頬張る私に そよ姫は団子を見つめながら問う。




「私なんかの願い叶えるために、こんな事して。
怒られちゃいますよ?」
申し訳なさそうに、コチラを見つめるそよ姫。



『怒られるのは日常茶飯事。まぁ、全部私が悪いんだけどね』
苦笑いしながら、頭をかくとそよ姫も口に手を添え クスクスと笑った


「私。いつも見ていたんです。
あの、窓から 貴方達の事

毎日の様に、あの副長さんから逃げる貴方達を。
とても羨ましいかったんです
だから、今。ここにいるのがとても嬉しいです!」
そよ姫は、そう言い団子を食べようとした。だが、私はその手を掴み路地裏へと走った






「ど、どうしたんですか!?紅さん」
少し息が切れながら、私の方を向く姫様の口をおさえる。
路地から顔を出し、確認すると姫様の口から手を離した



『すみません。姫様
少し急ぎましょう』

そう言って姫様の手をとり、路地裏から出て走りだした


「あ、あの!紅さん
ど、どうしたんですか!!」

『姫様を心配している過保護な連中が貴方を探しています』

そう言って人を避けながら万事屋まで突っ走る
だが…



「おい!舞川」
前を見ると、メガホン片手に話しかける土方。
私の行く道には、パトカーが並べられて通れない

「どうゆうつもりだ。
姫様をかっさらって」

『すみません。土方さん そこパトカーと一緒にどいてもらいませんか?』

そう言って一歩一歩歩み寄る。
だが、土方は真剣な表情でコチラを見つめた
姫様は何か言いたげにソワソワしていた。



「何考えてんだ」

『私は、ただ自分の筋通すだけです。
あんなとこに、閉じ込めてたら飛べる鳥も飛べなくなる』

そう言いまた近づく。
土方は、そんな私を一直線に見つめ刀を抜く


すると…
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