*空回りの運命線

□友達以上恋人未満
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あれから三日がたった

紅がいない屯所は、静かで平和だった

アイツが帰ってくるのは、二週間後。結構傷が深いらしい
本当は、今すぐにでも見舞いに行ってやりたいが 近藤さんからは、休ませてやれと言う事で毎日の様に行けなくなってしまった



そんな事を思っていたら、紅の部屋の前にいた

俺は何の遠慮も無しに入った
別に汚くもなく そこそこ整理されている部屋。
そんな部屋を見渡しているとある物に目がいき それを取った



幼い頃の俺と紅と姉上の写真だ
三人共 満面の笑みで写真に映っている。
確かこれは、俺達が江戸に行く一日前の日に記念にと取った写真だ


俺はそれを元の場所に戻した

すると、パサリと何かが落ちた
何だろうと掴み上げて見ると、絵みたいだ。
それも、子供が描いたお世辞にも上手いとは言えないものだった


女の人に男の人。男の子と女の子が描かれていた。
家族か?
という事は、この女の子が紅

そして、お父さんにお母さん。それで女の子より少し背の高いのがお兄さんか…
アイツ兄なんていたんだ


俺は元通りに折りたたみ写真の裏側に入れておいた
これ以上、あさらない方がいいと考えた俺は紅の部屋を出た
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