*空回りの運命線

□偽りの侍
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ビュンビュン



風を切る音がする
俯いた顔をあげるとヤマテ君が木の棒を振り回している

さっき当てもなく歩いていたところを声かけられた。
どうやら、棒を刀に置き換えて練習しているらしい





「ねぇ、紅さん
僕のフォームどうかな?」

ニコニコとこちらを向きながら、棒を勢いよく振り下ろした
私は、そんなヤマテ君と一緒に笑う事ができなかった
返事も返さずに また俯いた



「僕ね
大きくなったら、真選組に入るんだ!
紅さんに負けないぐらい強くなって」

夢を語るヤマテ君にニコリともしないで見つめた
だって もう分かってしまった
彼は




「それでね『ヤマテ君』

話しを続けようとする彼の間を割り切った。
その声はとても冷たく 鋭かった
ヤマテ君は、そんな私に 何?と微笑みかけた








『もう嘘つくのやめて』






「えっ?」
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