*夢*
□第7班
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「今日から君達はめでたく一人前の忍者になったわけだが…。
しかしまだまだ新米の下忍。本当に大変なのはこれからだ!」
…帰りたい。
「えー…これからの君達には里から任務が与えられるわけだが。
今後は3人1組、または4人1組の班を作り……各班ごとに一人ずつ上忍の先生が付き、その先生の指導のもと、任務をこなしていくことになる」
………最悪だ。
団体行動は苦手だ。
アカデミーの人達とは喋ったこともないし…
「班は力のバランスが均等になるようこっちで決めた」
「「「「えー!!」」」」
待てよ嫌な予感しかしないんですけど…!!
名無しさんはアカデミーの授業に殆ど出席せず、
成績はくの一のなかでは最悪だった。
均等ってことは私は成績優秀な奴と一緒ってことになる…
「じゃ、次7班
春野サクラ…うずまきナルト!」
「ヤッター!!」
「それと…うちはサスケ」
「しゃーんなろー!!」
そして名無しさんの予想は的中することになる。
「闇光名無しさん!!」
7班の3人は一斉にこっちをみてきた。
なんだよ!悪かったな私で!!
なんて声にだすはずもなく…
すぐに目を逸らした。
「あの子って確か…いつも授業をサボってた子よね。」
春野サクラのそんな声が聞こえたが気にしない。
「イルカ先生!!
よりによって優秀なこのオレが!何でコイツと同じ班なんだってばよ!!」
そーだそーだもっと言ってやれ!!
「………サスケは卒業生28名一番の成績で卒業。
ナルト…お前はドべ!
名無しさんはいつも授業に出席せず成績はナルトと同等!サスケの力をもってしても心配になるお前達の成績…。
いいか!班の力を均等するとしぜーんとこうなんだよ」
「……チッ」
あ、舌打ちでた。
うちはサスケが一瞬こっちをみた気がした。
「フン…せいぜいオレの足引っぱってくれるなよドべ!」
あ、なんか頭にきた。
「何だとォコラァ!!!」
「……た…そ…」
「あ?」
うちはサスケが訝しげにこっちを見る。
「アンタこそあんまり調子に乗らない方がいいんじゃないのクズ。」
教室中が静まり返る。
「え、え〜と、名無しさん…ちゃん?」
「……」
私はうちはサスケを睨みつけた。
「ちょ、ちょっと!!酷いじゃない!!
サスケ君に謝りなさいよ!!」
春野サクラが焦ったように言う。
「…部外者は黙ってろ……」
私は春野サクラに視線を移す。
「…ッ!!」
「コホン」
イルカの咳払いが聞こえ、周りの奴等はほっと息をついた。
「喧嘩はやめろ!
ほら、班発表を続けるぞ!!」
うちはサスケの視線には気づいていたが
謝る気なんてないし。
彼女はやはり、彼のことは気づかなかった。