*夢*
□影との出会い
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「で、なんやそのまま帰ってきたんかいな」
ズバッとしたその1言に名無しさんは「うっ……」と唸る
関西弁が特徴的なそれはまぁイケメンな男は
たこ焼きを頬張りながら名無しさんの先程の話しを聞いていた
「でも、兄貴達は……」
悔しそうに拳を握る名無しさん。
「バーカ。
なにを悩んでんねん。
言ったやろ?お前の兄貴達はお前の中で英雄やったらそれでいいねん。」
「……はい」
「でもまぁ…」
よっこいせ、と立ち上がる男を不思議そうに見上げると
「俺も納得いかんからなぁ
そのサバイバル演習ってのがどーなったかも気になるし。
ちょいと文句つけくるわ」
返事する間もなく男は家を出ていった
と、思えば突然ドアが開き、
「たこ焼き、勿体無いから食べといてーな」
そう言うとまた出ていった。
「ハァ……全くあの人は……」
名無しさんは小さくため息をつくと
たこ焼きを頬張った。
「……あっつ。」