*夢*
□第1章
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誰もが心に闇を持っている。
それと同時に光も持っている。
山奥にある小さな村"だった″場所
静かに立つ少女の心にもまた、闇と光があった。
少女の周りには闇が立ち込めていた。
少女から涙が流れることはなかった。
まるで少女の代わりに泣いているように
雨は音を立て降り続けた。
やがて雨は止み、太陽の光がまるで少女を包むように光り始めた。
少女は静かに空をみあげると
そっと呟いた。
「残酷だ……」
いっその事雲にでもなりたい。
少女は空を静かに睨むと
小さな村だった場所を去って行った。
少女が振り返る事は1度もなかった。
その日は虹が綺麗な日だった。
第1章 影との出会い