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□嵐の夜
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ゴロゴロッ!!
ピカッ!!

「ひいっ!」

布団の中でうずくまる。

もう、ホントにいやっ!
さっきの近くなかった?!

必死に耳をふさぎ目をつぶる。

うう…一人じゃやっぱり怖い。
なんで、こういうときだけいないのよ!!

ナツ…。

「ルーシィ?」
「きゃあああっ?!」
「うるせえなあ。」

髪を濡らした、ナツが目の前で覗き込んでいた。

「な、なんでいるのよ!」
「外にいたらいきなり雨降ってきたんだよ。タオルよこせ、タオル。」

何でこんな夜に外歩いてんのよ…。

「じ、自分で取って…。」
「なんでだよ、どこにあるかわかんねえし!」
「だから、あたしうごけ…きゃあっ!!」

また雷が落ちて思わず悲鳴を上げてナツを引っ張る。

「うおっ?!」

必死にしがみつくルーシィを見て、

「お前、急に引っ張んなよ…。」
「だ、だって…。」

抱きついて離れようとしないルーシィ。

「雷くらいでビビんなよ。」
「うるさいっ!!怖いものは怖いの!!!」
「ったく…。」

ナツの胸の中で小さくなっている。

ナツってこんなにあったかいんだ…。
呆れながらも一緒にいてくれるナツに安心して、睡魔がルーシィを襲う。

しばらくして動かなくなるルーシィに気づく。

「…おい。」
「…。」
「ルーシィ。」
「…。」

寝たのかよ…。

抱きついたまま寝てしまったルーシイを呆れながら見つめる。


…どうせこんなことだろうから見に来てよかったな。

「おやすみ、ルーシィ。」

ナツはルーシィの頭を優しくなでながら、そう呟いた。


ーーー
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