Dream

□鈍感彼女
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彼女と付き合って半年が経とうとしている。

彼女、名前さんは俺の一個上の先輩だ。
先輩といっても頼れるお姉さんという訳ではない。
甘えん坊で、どっちかというと後輩みたいな人だ。

関係は悪くない。むしろ良い方、だと思う。
だけど俺は最近名前さんについての悩みが絶えない。


彼女はとても鈍感だ。


それは先月のこと・・・




「お邪魔します!」

初めて俺の家に名前さんが来た。
心なしか彼女の顔はほんのり赤くて、俺まで緊張した。


「適当に座ってて下さい。飲み物を持って行きますから。」

そういって部屋からでた。
緊張して、そわそわしてるんだろうな。

「・・・ふっ。」

そんな彼女を想像するだけで愛しくて思わず笑ってしまった。



「待たせてしまってすいませ、ん?」

しかし、部屋にいた彼女の姿は想像していた姿とはかけ離れていた。


「寝て、る?」


その瞬間飲み物を全て落としてしまうところだった。

「・・・すー。すー・・・。」

静かな部屋に彼女の寝息だけが響く。


午前中に講習会があると言っていたから疲れたのだろう。


・・・だけど、寝るか!?普通!?


俺の部屋だから良いとしても、仮にも男の部屋だ。

「俺の気も察してください。」

その後、彼女を起こすのも可哀想だと思い掛け布団をかけて俺は部屋をでた。

あんな状態の彼女を前に何もしない男なんていないでしょう?



そして今に至る。



まぁ、あの日も彼女は無意識だったんだからしょうがない。


彼女は悪くない。
俺が我慢をすればいいだけ・・・。


「はぁ。」


思わずため息をついてしまった。



「赤葦くん!見て見て!」



ばたばたと遠くから走ってくる名前さん。


「見てよ!木兎にスカート短くした方が赤葦くんが喜ぶって言ってたからあげたの!」


「!?///」


木兎さんは本当にろくなことを言わない。
というか、俺はいつから短いスカートが好きという設定になっているのだろうか・・・。


「変、かな?やっぱりいつもの丈の方がいい?」

不安そうな表情。

「・・・いつもの方が、いいです。」

悲しそうな顔、しないで下さい。

「だよね。私も似合わないって思ってたんだ〜。」

嘘。

「木兎に変なこと吹き込まれただけか!木兎に仕返ししにいかなきゃな!」

変に明るくしないで。

「じゃぁ、木兎のとこにいくね。」




「待って下さい。」




「・・・?」

「スカート、直してから行って下さい。」

「え?面倒くさいから今日は「今!!!」


「直してください。」


「そん、なに似合わない?」

泣きそうな顔。


「なんで名前さんは気付かないんですか。そんなの、他の男に見られたくないからに決まってるじゃないですか。」


「・・・」


「はぁ。俺がいる時だけは許しましょう。」

ぱぁっと明るくなる顔。


「うん!」


きっと彼女は気付いてない。



「あ。やっぱりダメです。」
(他の男の目に入るのは許せない。)

「え!?…はい。」






☆すいません(*_*)赤葦くんのキャラがいまいち掴めてないです。






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