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□これが最高の
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知ってる、君の視線の先。
たどり着くのは、可愛いあの子。
「水谷。」
あの子のこと、いつも目で追ってるの知ってるんだよ。
「え、あ、栄口」
驚いて振り向く君の顔。視線の先には俺がいる。
そう、そうやっていつも俺をうつしてて。
「はやくしないとももかんのけつバットだぞ。」
見え隠れする汚いところを全部押し込めて、綺麗な綺麗な笑顔を作り出す。
「げっ、それは勘弁っ!」
きっと無意識に止まっていたであろう手を慌てて動かし始めるのと同時に、君の目から俺が外れた。
もっとずっとこっちを見ていて欲しいなんて
男同士なのに気持ちが悪いと君は言うだろう
だからこの気持ちに強く蓋をして
もう二度と出てこないように鍵をかけた
これが最高のバッドエンド
(ずっといいお友達だから)