短編
□遠く離れた片想い。
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いかないで。
一緒にいて……。
もう、届かないのかな。
□■カガリ編□■
「私、アスラン先輩が好きなんです。」
いつものように、あいつを迎えに行った教室で私が目にして、耳にしたもの。
大好きな彼が、可愛い女の子に告白されている姿。
アスラン、なんて、答えるの?
yes?no?
アスラン……noっていって…。
そんな私の願いは、あっけなく散った。
「ありがとう…」
終わった……
五年間の、私の片想い。
「でも…ごめん。君とは、付き合えない。」
え?
今、有難うって、言わなかったか?
「……というか、分かってるだろ、ラクス。」
「…はい!」
……?
「だってアスラン奥手ですし、何時になったら意中の相手に告白するのかと、思ってましたのに、全然、告白なさらないんだもの。」
「はぁ、それは君もだろ、ラクス。さっきの、キラ、聞いてたぞ?」
「うそっ?!」
「…ホント。早く追っかけろ。」
「は、はぃっ!」
なんだか親密そうな、二人。
キラって?
私の弟のキラ?
ラクスって?
そんな風に、考えてたら、女の子が、教室から飛び出してきた。
*