短編

□遠く離れた片想い。
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―――青い瞳の

「僕の好きな女の子ね、目がキレーなブルーなんだよ!」

―――桃色の髪の

「髪はふわふわのピンク色でね〜。」

―――名前は、ラクス…

「名前はラクスさんっていうんだよ。」




キラのいってた、好きな女の子。



ラクスさん。





飛び出してきた彼女の目があった。


にこりと微笑まれる。



―――笑った顔は世界一―――


キラのいっていたそれは、あながち嘘じゃない気がする。





教室に入ると、アスランがいて。


夕焼けに染まる部屋の色がそうさせるのか、何処か犯しがたい、聖域の様な雰囲気を、かもしだいていた。


「カガリ…今の、聞いてた?」

「あぁ、可愛いコだな。」

「幼なじみだよ。腐れ縁。」

「付き合わないのか?」

「…俺には、好きなコがいるから。」

「そうなのか?」

「あぁ。」


やっと此方に振り向いた。


逆光で顔がよく見えない。


でも、笑っている。



それは、分かった。




「――好きだ、カガリ。」







五年目の恋。




やっと実った、初恋。



きっとこれからも変わらない。







おわり。
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