他短編

□Distance
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Distance





いつだって



傍にいられるって信じてたんだ。




そんなはずねぇってことに気付きもしねぇで。




馬鹿らしいだろ?





終わりがあるから始まりがあるってのに。



現在進行形の今は未来の《終わり》なんて見えねぇんだよな。






だからこそ








終わりが近付いた今が怖ぇんだ。





人は変わらなけりゃ生きていけねぇ‥




それに気付きながら永遠を求める愚かな生き物。





それが人‥―俺だとわかった時。





自分の弱さに否応なしに直面した。







でもよ‥






これだけは誇れるんだぜ?







永遠を信じたくなるほど本気で



お前を愛せたことだけは。






少なからず少し先の未来には《過去》になってるお前との《今》も




輝いてたから‥




いや、輝いてるから‥






大切に仕舞っとこうって思えるんだぜ?







ありがとよ。






俺の世界に色をくれて



お前の隣を俺にくれて







たくさん‥






数えられないくらいの愛を俺にくれて







だけど、それが当然だなんて思ってた俺は馬鹿だったよな。









近い未来





お前と《終わり》に直面したら







そん時はもう一度







俺に二度目の《始まり》を告げさせてくれ。






お前を、愛してる。







だから隣にいれる今が終わって




離れなけりゃいけなくなっても






それは、自分の住む場所だけだ。






遠距離でもいい。







気持ちだけは離れねぇって思うんだ。






だからよ





《恋》にサヨナラして




《愛》を育まねぇか?












End

2007.3.31









跡部様、悲恋チックな甘めのお話でした。


卒業して遠くに住み始める二人という設定です。




では、もしよろしかったら感想をお願いしますm(._.)m













更新日:2007年7月17日

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