頂き物
□るるるさんより
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999Hitリクエスト小説
休息の時間
私達ドロッチェ団は、宇宙を渡ってさまざまな宝物を盗む事が職業である、盗賊だ。
しかし、今の私達を見て、盗賊と分かるものはいないだろう・・・
大体、街の真ん中にある人目を引きそうなほど大きなビルを丸々拠点としている盗賊など居るものか。
時間は数日前に戻る。
彼らの乗っていた宇宙船が・・・なんらかのトラブルで故障を起こし、この街の近くの海岸に不時着してしまった。
宇宙船はもう直る見込みもないので破壊。そして、なんとか街の路地の中に逃げ込んだ。
ここに住んでいる人間に見つからないように注意しつつ、これからの身の振り方を考える。
そんなときに出会ったのは、彼ら―――スマッシュブラザーズだった。
メンバーをまとめる存在、マスターハンドが色々と手を回した。
まず、青い液体・・・薬が全員に渡り・・・
その薬を使うと、一瞬で人間の姿へと変わった。
これなら、街を歩いても全然目立たない。
そして、次に提供してくれたのは、住処。それがなんと・・・
マスター「ああ・・・すべてのエリアに、いくつか物件を持っているのでな、この1件くらいなんともない」
スピン「ってどう見てもスケール違う!」
スピンが突っ込むのも無理はない、提供してくれた物件は・・・
・・・・10階建てのビルだった。
ということがあった・・・
私達はそれぞれの階を自分のスペースとした。
ちなみに、私は8階になっている。
スピンは7階、ストロンは6階、ドクは5階。4階がドクの研究用で、1〜3階は決まっていない。
9階は娯楽に予定している。10階は、集合場所のようなもの・・・
朝食・昼食・夕食etc...のために使用している。
今は午後、夕方より少し前。
私はすることが特にないので、椅子に座って読書に集中していた。
・・・・ふと、街が騒がしいような、そんな音が聴覚に引っかかる。
窓越しに外を見ると・・・どうやら、店への強盗らしい。
目を凝らすと、店の窓越しに品物を手元のカバンに懸命に詰め込んでいる犯人の姿。
数人でグループなのか、他にもちらほら人影が見える。
大方、脅し役と品定め役などがいるのだろう。
ドロッチェ「やれやれ・・・店に並んでいるような、どこかしこで見られる品を狙うとは、まだまだ小さい」
そう呟いたすぐ後には、上着を掴んでエレベーターへと向かっていた。