星のカービィ

□消えていく闇
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消えていく。
存在が消えていく。
居場所が消えていく。

記憶が、消えていく。

「オレはただの幻影だからな。今、ここにある記憶はお前のコピーだ。オレのじゃない」

トン、と頭を指で叩くと、『闇』と呼ばれた存在は口端を吊り上げた。

「だから、消えても何も困らない。むしろとろいお前とサヨナラ出来て、せいせいするぜ」
「本当にそうなのか?」
「あぁ」
「ここ1ヶ月の記憶は、オレではなくお前自身の記憶なのに?」

ドロッチェの、赤と黒の混じり合うことのない瞳が、悲しそうに揺れて。

「そうやって、オレのことも忘れるのか?」

Fin.

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