零優LTL〜同じ街の奇跡〜
□第一章
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プロローグ
僕、荒川零弥は織沢優姫宅でお茶をしていたそしたら―――
TV「緊急速報です。冴木麗氏、藍川拓都氏、等の有名人を誘拐した事件の被害者が全て見つかりましました。」
カリン「えっ……」
ユキ「嘘……。」
レミ「……」
TV「見つかりましたのは大久保奈都子、風間真咲、嵩村琉珂、若松靖夫、柴多宗孝、尾賀一倉、忠津慈穏、中内美月、井藤沙綾、米沢弥生、安西ときわの、以上十二名で不思議なことに全員体に負傷はなく記憶が事件の前の記憶しかなく容姿も事件以前のままであり―――」
カリン「レイ様のところへ行こう……。」
ユキ「うん……。」
僕も頷いた。
ー冴木邸ー
冴木「ニュースをみたのかい?」
カリン「うん……。」
冴木「皆は病院にいる。まだ起きていない。」
シズク「別に不思議なことではないでしょう?私達も現実世界から戻ったとき数日は寝ていましたし……」
シズクは僕の方を見ていった。
シズク「まぁレミ君の様に4日も寝てるのは異常だと思いますが。」
レミ「確かに……ですね。」
コンコン
シズク「誰ですか?」
タクト「俺だよ。タクト」
ガチャ
タクト「みんな生き返ったんだって?」
レミ「ええ……。」
タクト「良かったじゃん少年。ルカ君とまた遊べるじゃん。」
レミ「ええ……。」
タクト「ん?さっきまでカリンとユキちゃんとにーさんいたよな?」
ブーブー
ユキ「ん?」
差出人:織沢鋭人
すまない。仕事のミスで明日まで帰れそうにない。カリンと過ごしてくれ。
ユキ「お兄ちゃん……。」
タクト「お仕事ねぇ……。」
ピリリ ピリリ
ユキ「?」
ユキ「はい、もしもし?」
カリン「ユキ?私、カリン!」
ユキ「どうしたの?」
カリン「ごめん、仕事の呼び出しで明日まで帰れそうにないの!」
ユキ「カリンちゃんも!」
カリン「え?ホント?んー……!レミ君に代わって!」
ユキ「レミ君、カリンちゃんが!」
レミ「はい。もしもし?」
カリン「カクカクシカジカ」
レミ「はい。ユキさんの家に誰も居なくなってしまうんですね。」
カリン「それで少年。君に頼みがある
の!」
レミ「はい?」
カリン「ユキちゃんの世話して!」
レミ「え゛?」
カリン「お願い!」
レミ「僕より冴木さんの家に泊まるとか……。色々あるじゃないですか!」
カリン「さきてぃー知ったらすごく怒ると思うの。だから少年!この通り!」
レミ「わかりましたよ。」
ユキ「何だって?」
レミ「カクカクシカジカ」
タクト「少年、これやるよ。」
レミ「? 」
タクト「ちょっとこっち来て」
レミ「はぁ。」
タクト「ほい。」
レミ「こ、これって……。」
タクト「見ればわかるでしょ。ゴム」
レミ「いや、なんで……。」
タクト「そういう展開になるかもしれないじゃん。頑張れよ、少年。」
レミ「え、」
レミ「じゃあ行きますか。」
ユキ「うん。」
タクト「少年、がんばれよー」
ユキ「ごめんね。無理いってきてもらっちゃって…。」
レミ「いえ、いいんですよ。帰ってもルカ達が帰って来たって事で興奮して寝れないと思いますし。」