終焉ノ部屋

□独占欲
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放課後、旧校舎に向かおうとした僕の前に5人の男子がきた。

「おいA弥、変な噂流したのお前だろ」

「何のこと?」
「しらばっくれてんじゃねぇよ!!」

いきなりソイツが怒鳴るから、クラスに残っていた奴等は帰っていった。

「ッさいなぁ…」
「お前、あれだろ?C太のコト好きなんだろ?」

なッ…

「男が男を好きとかキメェんだよ!!」

横にいた奴が僕の胸ぐらを掴んで、ロッカーに叩きつける。
「ぐッ!!…かはッ……」

周りの奴等は僕を嘲笑う。

「俺が言いふらしてやろうか?そうしたらC太はどうなっかなぁー、女子達離れていくって。」
「うっわ、かわいそ」

またもやゲラゲラと笑いだす。





―――ダンッ


ドアが乱暴に開く。

…C太だ。

「ようC太、今からさコイツ処分しねぇ?コイツお前のコト好きなんだってさ、キメェよな?(笑)」

「…じゃあ、俺も混ぜてもらおっかなー?」

…C太…?
なんかおかしいよ。

C太はそのまま僕に迫ってくる。

やだやだやだやめて!!


「C太ぁッ!!」

C太は僕の顎を引き寄せると、そのまま乱暴にキスをしてきた。

「っん…ぁ……や…C太っ…は」


口を離すと二人の口を結ぶ糸がひいた。

「……ょ」
「しぃ…た……?」

「死ねよ」

C太は小さくそう呟くと、どこからともなく取り出したカッターナイフで、真ん中にいたやつの喉元をかっさいた。

「え…?」

ソイツからは血飛沫が溢れだす。
間もなくしてソイツは倒れた。

皆が唖然としているところで不意をついて、C太は次々に奴等を殺していく。

「C太、どうしちゃったんだよ!!」

「…安心してA弥。俺達を阻むものは、全て俺が片付けるから。あ、でも…こんな奴等の血で穢れちゃったなー。」

C太は不適な笑みを浮かべ、ソイツの頭を足で踏みにじる。

「だからさ、A弥。」
「な、なに…?」


「俺を綺麗にしてよ」

刹那、僕の左腕に衝撃が走る。

「ちょっと刺すくらいならあんま出ないかー」

僕の左腕にはカッターナイフが刺さっている。

「ッあああぁぁあぁ!!」
遅れて痛みが来る。

「おねがいC太!!僕を殺さないで!!犯されてもいいけど死にたく…ない…からぁ…」
僕は涙を溢しながらC太に口付ける。

血の味がする。僕の口端からは、血が混じった涎が垂れる。


…C太の目の色が微かに変わった?



 

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