終焉ノ部屋
□雨ノチ晴レ
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「っわ、びしょびしょだぁ〜」
「天気予報では雨って言ってなかったのに…」
朝の天気予報は大ハズレ。俺達が丁度帰り始めた時に雨は降りだした。
「C太、よかったら僕の家で雨宿りしていきなよ」
「うん、そうさせてもらうよ。」
ありがとう、と笑顔で言うとA弥は微笑んだ。
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「お邪魔しまーす」
「どうぞ」
すっかり見慣れた玄関に靴を揃え、きちんとドアに鍵をかける。
雨は止むどころか、より酷くなった。
「うわ、帰れるかなコレ…」
「今日は母さんも帰ってこれないだろうから…C太さえ良ければ泊まってもいいよ。」
「ホントに?」
「うん」
「ありがとう」
俺がそう言うとA弥は微笑んだ。
さりげなく微笑むA弥マジ天使…
「C太濡れちゃったでしょ?お湯溜めるからお風呂行ってきなよ。風邪引いちゃうから。」
「いや、俺は後で良いって。それより、A弥が風邪ひいちゃダメだから先入りなよ。」
「僕も別に後でもいいよ?………どうしてもアレなら、一緒に入る?」
…驚いた、あのA弥が自分から誘ってくるなんて。
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普通に幼馴染みの好で言ったんだけど…
ぼーっとしているC太に声をかける。
「C太、どうかした?」
「あ、いや。何でもないよ。ほら、早く行こ。」
…僕はちょっと嫌な予感がしていた。