薄桜鬼 現パロ
□疑惑
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プルルルルーーー
沖田さんにかけ直したが出なかった。急用ならまた掛かってくるよね。
寝惚けていたとはいえ、仮にも会社の先輩の電話を無視したことに少し罪悪感が残るが、電話が繋がらないので仕方がない。
携帯を鞄にしまい、パンプスを履き家を出た。
外に出ると雲ひとつない晴天だった。うん、サングラスしてきて正解だな。
とりあえずランチにしよう。
まだそんなにお腹も空いてないし、せっかくの休日だから少し離れた所にあるカフェに行くことにした。
電車に揺られて目的の駅に着いた。
駅からカフェまでの道のりを歩いていると、見慣れた人が近くのお店から出てきた。
彼だ。
昨日、会えなくなったことを伝え、それに対しての返事がきたあと連絡が取れなかったので少し気にしていた。
こんな所で会えるなんてついてる!
私がサングラスをしているからか、彼は私に気付いていない。
そのまま歩いていき、彼に近づいていく。
「!!!」
声を掛けようとした瞬間に起こった、目の前に飛び込んできた光景に、私は声を出すことができなかった。