境界の彼方:完結

□凪
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『くれぐれも注意するのだ、やっちゃんとあっ君の約束なのだー!』

小指を立てて一方的な約束をして思念体は消えた

「本題それだけ!?」

場所を移しカフェスペースへと移った

「つまり、凪というのは妖夢の力が弱まるってことなんです」

愛ちゃんが凪についてのの簡単な説明をした

「弱まる・・?」

「はい、詳しい事は全然分かってないんですが記録によると妖夢が本来持っている生命力が極端に落ちるみたいで、だから普段倒せないような妖夢を倒せるーって異界士の人たちは大喜びだそうですよ」

「でもどうして僕が注意しなくちゃいけないんだ?」

「馬鹿か秋人?俺とお前は半分は妖夢だから何らかの影響はあるということだろう」

「空士の言うとおりだなアッキー、まぁアッキーと空士が半妖という前例がないからなどんな影響があるかは分からないが・・・おそらく」

博臣がそこで言葉を区切ると彩華がコーヒーを淹れたカップが運ばれてきた

「あくまで予想でしかないけど神原君は不死身の特性が失われるか著しく低下するか、空士は力が低下するやろな」

「そんな・・低下ってどれ位なんですか?」

「どれ位って言われても・・半妖自体レアやさいさっきも言ったように予想しかできひんから」





「空士は一週間どないするん?」

みんな帰ってカップを洗っていると彩華が隣にやってきて聞いてきた

「・・・どうってオレは異界士だから異界士証を見せればいいだろ?」

「でも最初に栗山さんに見せたときなかなか信じてもらえんかったよな?」

確かに栗山さんと最初会ったとき幻覚で作った「俺」は問答無用で刺され本物の「俺」が異界士証を見せても警戒はなかなか解いてくれなかった

「・・・・・・・」

その事を思い出した空士はこれからどうやって外を歩こうか迷った

「まぁ学校には博臣君と美月ちゃんがや栗山さんがいるから大丈夫やろうけど道中はきいつけてーなー」



「凪の影響やて考えるのが自然やろーな、ただ妖夢だけやのうて人間の部分も極端に弱ってる気いがすんね」

「秋人・・」

「何か良くなる方法はないんですか?」

秋人たちが帰ってしばらくして夕ご飯の準備をしていたところ病院の先生から秋人が電車の中で倒れたと連絡を受けてすぐに向かい特に傷とかないため家まで運んで帰った

空士が見つめる先には秋人が苦しそうに顔を歪ませて寝ている

「人間でも妖夢でもそれなりの対処法があるんやけど、神原君は半妖やさかいなレア過ぎてさっぱり見当つかへんのが正直なとこやわ。空士は何か思いあたへん?」

彩華に聞かれてたが首を横に振った

「・・・俺と秋人は性質が全く違うから・・俺にもさっぱり」

「あっ、そうだ!桜庭先輩 虚ろな影の時にやった方法ではどうですか?」

「・・それはもうやってみたんだけど・・」

「ダメ・・だったんですか・・・?」

家に帰る前に人気のない場所で試したみたが何かに阻まれて秋人に中に入れなかった

「・・・先輩」



時刻は0時

凪が始まった
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