境界の彼方:完結

□萌黄の灯
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「よだれを!?」

「違いますよ!肉ですよ!肉、こんなに沢山、ほら?ね?」

「…ええ」

「女子が肉、肉って言うと下品に聞こえるぞ?」

「あら?桜庭君居たの?」

「あら空士、便所飯でお馴染みの秋人と仲良く
食べているから臭いを誤魔化すためにワザワザここまで来て、
独りで、食べに、来るなんて・・可哀想」

「サラッとオレを罵倒するなよ!そんなの美月こそ焼肉とはな、ニノさんの愚痴を聞くために来るとか、可哀想…」

「ちょっと!なんで私の愚痴を聞かせるためになってんのよ!?」

「桜庭先輩、不愉快です…」

「なんで理不尽に言われなきゃいけないんだよ!…はぁ…部活の連中と来てるだけですよ」

ニノさんの隣の空いてる席に座り沢山の肉を見る

「それで?なんで三人が焼き肉?ファミレスじゃなくて?」

「行き場のないお金を消費する為よ」

「行き場のないお金?」

「栗山さんが妖夢を倒したんだけど、
どうやら今活動停止中であたしが倒した訳じゃないから貰う訳にもいかなくて」

「なるほど、それで焼き肉で使い切ろうと…
栗山さんはなんで活動停止中なの?」

「えぇ!?…それは‥その…」

「名瀬家の外出禁止を破って虚ろな影に挑もうとしたからよ」

「あぁ、なーる」

「お待たせしましたー」

「おっそい!もう一杯追加して!」

「クレーマーですか?ニノさん…じゃおれはそろそろ戻るよ、じゃないと俺の分が無くなるからな」

席を立ち部の連中の所に戻ろうとすると栗山さんが引き止めてきた

「あ…あの‥私文芸部に入部しました。よろしくお願いします」

(ほー文芸部に…)

「では改めて、俺は桜庭空士、野球部と掛け持ちしていて主に野球部の方に
出ているから文芸部には余りに顔を出せないど、よろしくな」
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