境界の彼方:完結
□群青
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昼になり俺は美月の兄である博臣と文芸部部室で昼をとっている
「俺を呼ぶなんて珍しいな、空士」
「俺は野球部が忙しいから連絡する余裕とかないからだ、人を薄情者扱いするな!
最近妖夢が妙に強かったり好戦的だったりするんだが…
今朝倒した妖夢もだし、そっちで何か知らないか?」
博臣は少し考える仕草をしながら答えた
「…そうだな、聞いたことあるか?[虚ろな影]を」
「『虚ろな影』?…記憶に無いな」
虚ろな影、存在はするのに実体がない妖夢
かつてA級異界士5人で挑んで5分と保たなかったそうだ
博臣から説明を聞いて俺は当然の疑問を口に出した
「実体は無いって・・じゃどうやって倒すんだ?」
「さぁな、ただ名瀬家からはこの町を通るかもしれないから檻や結界を張れる者は町を守るように、だそうだ」
「じゃあ去っていくの待つだけ?」
「そういうことになるな」
「俺も待機?それとも何か手伝うべきか?」
「それは分からない、泉姉さんに聞いてみないことにはな」