境界の彼方:完結

□凪
1ページ/3ページ

凪・すべての妖夢が衰退する特殊な現象
それはどんなに強い妖夢でも防ぐ事はできない、半妖夢も例外ではない

『そう!ついに凪が来るのだ!でもその前に言わなきゃいけないのだ』

放課後博臣から話があると言われ適当な理由で部活を休み着いて行くと家に着いた

そして何故か秋人が何もかかれていない葉書を取り出し彩華に渡した
彩華は葉書を裏返し手を少しだけかざすと大きな向日葵に虹を背景にリスのコスプレをした巨乳の美人さんの神原弥生が現れた

『あっくん、やっちゃんとの約束破って虚ろな影に近づいたって聞いたのだ!やっちゃん激おこプンプンなのだ!向日葵の種も喉が通らなくなったのだ!』

「毎回よくもここまでキャラ作ってきますよね」

「微妙にパクッてるけどね」

絶句している空士をよそに栗山さんと美月は慣れましたみたいな感じで言った

そのとき秋人はさっきまで固まっていたのにマジシャンでも目を見張るぐらいの早業で葉書を表に返した

「いいから冷静に分析するな!」

「秋人・・今の人誰だよ・・?」

「・・空士・・?」

冷ややかな目で秋人を見ていると美月がとんでも発言をした

「そこの誰彼かまわずメガネを真空の容器に入れて保存している変態メガネ高校生の・・・・愛人よ」

「違う!!あれは僕の母親であって愛人じゃない!それに僕は真空の容器に入れて保存したいがあまりにも高すぎて買えないから代わりに木箱に入れて丁寧に保管してるよ!」

「アッキー、余計に墓穴掘っているだけだぞ?」

「だから空士、あれは愛人じゃないから!僕の母親だから!変な勘違いはしないでくれ!」

さっきのコスプレ美女が秋人の母親ってだけでもびっくりなのにそれに加えて
真空容器に入れて保存したいほどの変態だってことに頬を引き攣らずにはいられなかった

「っていうか栗山さん・・その格好は・・・なに?」

みんなが制服や普段着なのに対し栗山さんだけは何故かバニーガールのコスプレをしていた

(最近はコスプレが流行っているのか?秋人だったら何がいいんだろう?)

空士も十分変態である事を自覚するのはまだ先の話である

「えっ?・・・ば、バイト中だったんです!まさかこんな格好させられるなんて・・桜先に返してよかったぁ・・・ん?」

スマホをカメラモードにして撮影をしようとしていた秋人だがすかさず彩華が没収した
秋人がゆっくり彩華のほうを見ると手に”お金よこしなさい”みたいな感じになっていたそしてにこやかに手を広げた

「・・・不愉快です」

「・・・不愉快です!!」

そんなことはお構いなしに美月は葉書を裏返した

『はぁ・・あっくんいつからそんな不良になってしまったのだ』

「髪が栗色の時点で不良のレッテルは確実だよな?」

「大きなお世話だ!!」

『友達から借りたエロ本のメガネヌードモデルページを密かに破って宝物にしていた純情可憐なあっくんはどこにいってしまったのだ』

「〜〜ッ!!!」

自身の恥ずかしい事実に口笛を吹いて聞かないようにしていたが後ろから極寒の冷気を感じた秋人は一瞬にして固まった

『そんな約束を守れない子になってしまうなんて・・やっちゃん悲しいのだ・・ヘケ・・ヘケケケ』

「ヘケの使い方が違います!」

「こういうところにドジが出るわね」

「だから冷静に分析するな!後エロ本のメガネヌードモデルのページはもうない!とっくの昔に無くなった!」

「・・・・大晦日・・一緒に大掃除しようか?文芸部みんなで・・・」

「ちょっとぉぉ!!??何軽く僕に精神的な死刑宣告をしてるの!?」

「アッキー慌てるほど価値が下がっていくぞ?こういうときは大人しく下がっておくのが男ってもんだぞ?」

『そんなことをしていると思念が尽きてしまうのだ、では本題に入るのだ』

コスプレをした秋人の母親が真剣な顔になりその瞬間だけ思い空気に包まれた、そうその瞬間だけ

『凪がくるぞー、凪が来るのだー、凪が・来・る・の・だぁぁーー』

「熟してると腐ってるの境界線ってどこなんやろな・・?」

「・・いいから何も言うな・・・ッ!」

「あー・・その・・大掃除は・・・勘弁してやるよ・・だから元気出せ・・な?」

”この親にしてこの子あり”と言うが流石に秋人が不憫に思い大晦日の大掃除は勘弁してやる事にしたが、文芸部のみんなでの掃除はいつか実行すると決めた
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ