境界の彼方:完結
□ムーンライトパープル
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事件は起きた
「はー、まさか弁当を作るの忘れるとはな」
数ある食堂のメニューで俺は卵丼、向かいには彩華の妹の愛ちゃんが座っている
「仕方ないですよー、こういうときもありますよー」
愛ちゃんのお盆にはきつねうどんがある
後少しで食べ終える頃部活仲間がやってきた
「おっ!珍しいな桜庭が食堂なんて」
「弁当はどうしたよ?早弁でもしたのか?」
坊主歴5年の河噛と碧井は空になった食器を片付けるところのようだ
「あー、今日は弁当を作り忘れてなだから今日は食堂なんだよ」
二人はそのことに納得して食器を片付けに向かった
「そういえば今日・・・なんですよね虚ろな影がくるの」
やや俯いた感じで愛ちゃんは言った
「確かそうだな名瀬家からは待機の命令だな」
「桜庭さんは出るんですか?」
「まさか!といいたいが町を守る為に檻を張る
博臣を守れと泉さんからのお達しだ」
博臣ほどの実力を持っているやつなら守る必要がないが
虚ろな影の妖力に当てられて凶暴化するから
守りに徹する護衛が必要だと判断したんだろう
「気おつけてくださいね・・」
「おお」
今日は野球部の監督が風邪で休みのため部活は休みだから
文芸部に顔を出すことにした
すると部室前の休憩スペースで美月と出くわした
「あら?いつもまじめに労力を無駄に消費しているのに
今日は野球部をサボるなんて、とうとうグレたかしら?」
「さらっと逆撫でするようないい方をするなよ、それとさっきの罵倒は全国の野球部に人たちに失礼だ!謝れよ!」