本棚3

□知りたい!ちびちびロー君
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穏やかな日差しが差し込む、朝のテラス
小鳥のさえずりが心地よい
あちこちの病院を、コラソンと二人で回りまだ幼いローは疲れきっていた
どこの病院でも、自分を化け物扱いされ診察を拒否されるからだ

行き場のない怒りに、目の前に置かれた白い皿の上の目玉焼きにフォークを突き刺す
ちらっと向かいの席で、新聞を読んでいるコラソンを見やり、ローは頭の中でずっとグルグルしている疑問を投げかけた


「・・コラさん!」
「ん〜?どうした?ロー、早く食っちまいな」


パラっと新聞をめくり、ローが朝食に全く手をつけないのでコラソンは食べるように促した
ローは、ナイフとフォークを手にしたまま俯いたかと思うと再び顔を上げた


「昨日、隣の部屋で何してたんだ!?」


ーブバッ・・!!


コラソンが飲んでいたコーヒーを吹き出した
熱いからではなく、ローの突拍子もない質問に驚いたからである
ナプキンで口を拭きながら、ローの方へ向き直った


「な・・何を聞きだすかと思えば・・・」
「昨日、またピンク色の髪をした女の人と会ってただろ!?あの人と隣の部屋へ入った後、ギャアギャ声が聞こえたんだよ!あの人、どこか具合が悪いのか?」
「いや・・具合が悪いわけじゃなくてだな・・」


ーしまった・・音を消し忘れたか;


コラソンは額に手を当てた
こんな時こそ能力をフル活用すれば良かった・・またしてもドジを踏んでしまったのだ


「“ロシー!もぅだめぇぇー!”って声が聞こえたぞ!?」


ーガタァァンッ!!・・バシャッ!


今度はコラソンが椅子ごと、仰向けにひっくり返った
ひっくり返った拍子に持っていたコーヒーが顔にかかってしまった
ゆっくりと起き上がり、店員から新しいナプキンを受け取り再び椅子に腰掛けた


「・・ロー、あれはだな・・」
「そういえば、おれの父様と母様も夜になると大声を上げてた!一体、何やってんだ!?
コラさん!教えてくれよ」


コホンッと咳払いをし、コラソンは思考を巡らせた
まだ幼いローに男女の“愛の営み”など理解できないだろう とは言え、いい加減な説明をしてローが誤解しては困る
足を組み、う〜ん、う〜んっと唸っているコラソンの背後からふいに何者かが抱きついた
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