calf love

□2 新たに
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すぐに4月になって、新しいクラス分けやみんなが浮き足立ってくる頃。
毎年学校が始まる一足先に、僕たちの新学期は始まる。

今日は、僕とジョンイナが通うアカデミーの、新しいタームの開講日だ。
支部とはいえ、結構大きいし、
近辺に住む、この街から数駅離れたところから通ってくる子もたくさんいるから、僕たちの通うmaoアカデミーは結構な生徒数を抱えている方だと思う。
ぼくたち学生は初等科、中等科、高等科に年齢で分けられているんだけど、
新年度になると、学年がひとつあがる。
その高等科の中だけでも、バレエ科 、コンテンポラリー科、ジャズダンス科、日本舞踊科とかにいろいろ分かれている。
僕はコンテンポラリー科で、ジョンイナはバレエ科。
ひとつの科にしか入らない子も多いけど、色んなジャンルが踊れるように僕たちみたいに何個か掛け持っている子もいる。
高等科の最高学年になると、
今までの初等科、中等科と違って、
誰か1人が、自由練習のときのメニューを考えたり、みんなをまとめたりする役に先生から任せられる。
大変な役目ではあるけど、
僕たちの学校ではこの役職につけることは一つの栄光である。
実力と統率力と人望を兼ね備えた人にだけ、選ばれることが許されるからだ。

僕はすっかりこのことを忘れて、踊ることだけに没頭していたけど、ジョンイナは覚えていたのかな?
ジョンイナがバレエ科のリーダーになって、僕がなれなかったりしたら、ちょっとだけ恥ずかしいな。
ああ、もっとちゃんと考えて取り組んでおけばよかった...!

そんなことを思いながら、
ジョンイナとアカデミーで1番広いホールへ向かった。
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