ダイヤのA

□お見舞い
1ページ/1ページ

「やっほー!見舞いにきてやったぜ」

「うるさい変態眼鏡、帰れ」

「言い返せるぐらいは元気みたいだな」



風邪引いて寝込んでいるあたしの横で御幸がニヤニヤしている。



「色っぽい顔してんなー。誘ってんの?」

「んなわけない」

「でもさ、汗かいた方がいいっていうじゃん?」

「キモい、汗ならもうかいてる、帰れ」

「じゃあタオルで拭いてやるよ。ちょっと待ってな」



そう言うと御幸はどこかへ消えた。
タオルなら脱衣所にあるはずなんだけどなかなか帰ってこない。
しばらくすると、お湯の入ったタライを抱えて帰ってきた。



「ほら、体拭いてやるから脱いで」

「裸見たいだけだろ変態」



渋々パジャマを脱ぐ。



「お前ノーブラだったのかよ」

「家にいる時ぐらい」



御幸はお湯を絞ったタオルで体を拭き上げる。
全くいやらしさのない手つきでテキパキと体を拭かれて、逆にドキドキする。



「はい、次は下」

「は?いいよ自分でやるから」

「何、されるより見られたい派?」

「まじで帰れよ変態」



まぁまぁ、と宥められてズボンを脱がされる。
足も綺麗に拭いてもらい、新しいパジャマを着せられた。
布団をかけられると一気に眠気に襲われる。
次に目を開けた時には御幸はいなかった。
そこにあったのは洗濯されて干されてパジャマと置き手紙。



『冷蔵庫にドリンクとかゼリーとか入れてるから。
早く元気になって可愛い笑顔を見せろよな!』



一言多いんだよ変態眼鏡。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ