短い夢物語
□壊れりゃただの
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『…まこちゃ……。』
泣いてぐちゃぐちゃな顔のくせに、うっとりした表情の彩芽が愛おしい。
花「…バァカ。」
さっきまで散々俺に殴られ、蹴られしていたのにも関わらず、
俺から離れることを怖がる彩芽が愛おしい。
本当にこいつはバカだと思う。
『まこちゃん…えっちしたい。』
花「ふはっ。どんだけ変態なんだよ。」
『まこちゃんも、だよ。』
これはアレじゃない。
あんな偽りの愛ではない。
『んっ…。』
彩芽の太腿についた血を舐めながら、思う。
こいつもこいつだけど
俺も俺だ。
血を見て性的感情になる俺のバカな彼女。
好きな女に触れるだけで興奮するバカな男という生き物の俺。
花「…望み通り、もっと痛めつけてやるよ、彩芽。」