読み物

□お兄様がいっぱい? 麻兎夢 甘
2ページ/23ページ



「あ…あしゃとぉ〜…」
「っ葵!?」


幼顔ではあるものの、そこにいたのは間違いなく葵だった。

予想外の事態に麻兎は額に拳を当てると、目を伏せながら考え込んだ。
それからすたすたと葵に歩み寄ると、彼女と同じ高さまでしゃがむ。


「…で?今度は一体何を拾い食いした?」
「してないよっ!いつもっ!!」
「そうか?アンタのことだから、また何かうっかりやらかしたんだろーと思ったんだけど」


事情を話すよう促され、葵はしばらくは麻兎を睨んでいたものの、記憶を辿りながらゆっくりと話始めた。



それは、約半刻程前のこと。


 
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ