読み物
□二人の日常 アレク夢(ユアン視点) ほのぼの
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「成長したね、アオイは」
紅茶の香りにすん、と鼻をくすぐらせてから、ユアンは目の前のアレクから遠くでくるくる働くアオイへと視線を移した。
何度も「ブルーベル」に足を運んでいるユアンは、今ではもうすっかり常連客の一人だった。
今日も、アオイやアレクの顔を見るついでにと紅茶を飲みに立ち寄ったのである。
ユアンの視線をゆっくり追いながら、アレクもいつも通りの表情で頷く。
「まぁな、悪くはねぇ」
「もっと褒めてあげてもいいと思うのに」
アレクの言葉に、ユアンも僅かに肩を竦める。