小説

□安全運転で行こう
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「託生、ドライブの話だけどさ」



夕食を食べ、二人でくつろいでいる時に話しかける。



「あ…いつなら大丈夫?」



「明日」


「え?」



「丁度明日予定が空いてるんだよ」



オレの言葉に驚く託生。


そりゃそうだ。



昨日まで、今週は仕事が忙しくて今日しかオフが無いと言っていたオレが、いきなり休みを作ったのだから、何も知らない託生は驚くだろう。



「嬉しくないのか?」



冗談交じりに訊くと、



「そうじゃなくて!…嬉しいんだけど、もしかしてぼくがさっきあんなこと言ったからギイが無理して休みを作ったんじゃないかって思ったら…」



「急に休みになったんだよ。さっき島岡から電話があったんだ」



「…本当だね?島岡さんに後で聞くよ?」



疑いの目でオレを見る託生。



それは想定の範囲内の為、もう島岡には口止めをしてある。



「ああ、いいぜ。何なら、今電話するか?」



携帯を差し出すと託生は、やっぱりいいや、と首を横に振った。




「ギイがそこまで言うなら信じるけど…本当に明日でいいの?」



「勿論。オレ、スッゲー楽しみにしてるんだ」





そう言うと、託生は恥ずかしそうに笑った。
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