小説

□嫉妬警報発令。
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二階堂、彩美…?






その時、脳裏に過去の事が思い出された。






家が近所で、よく遊んでいた少女。



活発で、よくぼくの手を取って公園に連れて行こうとしていたあの子の名前は…







「もしかして………あーちゃん?」






ぼくがそう言うと、目の前の少女は嬉しそうに笑った。



「わぁ、覚えててくれたんだ!嬉しいなぁ!」





やっぱり。



ぼくは、この笑顔を知っている。




兄さんや両親から傷つけられ、身も心もボロボロだったぼくを一生懸命救おうとしてくれた、あの笑顔だ。





隣を見ると、ギイは勿論、赤池くんも頭にハテナを浮かべている。




「この二人は?」



「あっ、紹介しなきゃだね。向かって右がギイこと崎義一くん。で、左が赤池章三くん」



「初めまして、赤池章三です」


「…初めまして、崎義一です」



ハテナを浮かべつつもきちんと挨拶はしてくれる二人。


若干ギイの顔が怖いのは気のせい、だろう。




「初めまして、二階堂彩美です。たっくんの幼馴染で、許嫁です」








…………え?





「もしかして、あの約束忘れたわけじゃないよね?」
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